仮面ライダーディケイド「超絶」

オリジナルの「仮面ライダークウガ」を尊重しつつのぶっ壊し方はもはや快感。「あぁ、こう来たか!」とうなずきながら見られるのは非常に楽しいのですよ。ある意味「クウガ」のエピソード0的な話の構成も良かったし(それでいて再生怪人いっぱい&最強怪人登場という、最終回の勢い!)。
まぁそれよりもダブルライダーというイベントがすんなり収まっていることも燃えた! 反目しつつも認め合い、共闘する……という平成ライダーのお約束でもあるのだが、それがコンパクトに描かれているので、ジラされた感も少なく、カタルシスがグアーッと駆け上るのがまたいい。ダイジェストだけど、スパッと切って繋ぐのではなく、偉く凝縮されたダイジェストという感じ、かな? このノリが他のライダーでも観られると思うとこの先も楽しみ。
でサブタイにもある「超絶」な変形をするクウガはほとんど玩具通りに変形するのも思い切ったことかと。最初はスルッとごまかしてやるものだと思ってたし、また「どうなの、これ?」と疑心暗鬼だったネタだけど、あの流れでああいう見せ方だと変形させられたユウスケが納得するのもわかるし(それでもムチャであることは事実だが)。この先出てくるライダーがどんなトンデモ変形をするのか、またひとつ楽しみが(同時に出費も)増える。AKIBAのヨドバシで1000円強で売ってたキバ飛翔態よりも凄そうなんだよな……。
にしても鳴滝って「新しい人物(キャスト)をライダーにする」「他の世界のライダーをディケイドにぶつけようとする」など、いわゆる白倉プロデューサーの役割を担っていたりするような気が。もっとも「ディケイド憎し!」の部分は微妙だが、「平成ライダー大集合なんていうハチャメチャな企画のせいで……」という心の声だとするとあながち外れてないような気も(←うがちすぎ)。もっとも物語を進めていく役割はスタッフが担うモノなので、当たり前のことでもあるのだが、「ディケイド」の中における鳴滝に関してはそれが強すぎるというか何というか(普通はもう少し隠しておくというか潜ませておくことだろうし)。とはいえ、そうしたプロデューサーの思惑(筋運び)に、キャストや視聴者がどう反応するか? というのが作品としての「ディケイド」そのもののような気がしてならない。ま、それはともかく、とりあえず鳴滝という人物の全貌は見えないけど、世界の崩壊を司るゲームマスターとしては、バトルロワイヤルを司った神崎士郎よりマスター的な役割をしているが、さてどうなることやら……と思ったすぐにカイザという飛び道具を、オリジナルキャスト(の声)で出すという手腕に爆笑。
ということで次週の「キバ」編も楽しみ。