怪奇事件特捜チームS・R・I

紛う事なき「怪奇大作戦」の続き(的矢所長の写真出てくるし)として制作された作品で、脚本は上原正三、監督は服部光則、制作は円谷エンターテインメント円谷プロではない)。どうも連ドラ化を狙ったパイロット版のような感じ。でもひっそりと終わってしまったのはもともとバラエティ系のネタが多い枠でのドラマということでウエイトが低かったのかも。
サブタイトルの「嗤う火だるま男」というアナクロっぽさ通り、昔のようにゆがんだ思想の人間が科学の力で犯罪を犯すというラインを踏襲。だけど特殊なゴーグルとか眼と直結したモニターとかマスコットキャラ風のAIとか、SRIの装備は今風になっていたので辛うじて現代の物語とわかるような感じ。
SRIのメンバーは沢村一樹緒川たまき寺田農。犯人役は宮川一郎太(メインキャストが四人で構成されているのもパイロットっぽい)。ナレーションは田口トモロウだが、淡々と読んでいても「プロジェクトX」を思い出してしまうのがマイナス。
中身はこれといったフックもなく、昔のままを踏襲しているがSRIの現場担当メンバーが男女ふたりになっているので「Xファイル」か「ブラックアウト」のような雰囲気もあったりして。あと序盤に状況説明のナレーションが多すぎるのはどうかと思ったが(カットや構成でいくらでも見せられるのに。不思議)。
番組終了後は題字を書いた実相寺昭雄監督、上原正三、円谷黎による対談。実相寺監督もまだまだ撮りたかったネタだったようで、今回のOAが追悼の意味でもあったせいもあって、なおさら悔やまれる。
さてこれがちゃんと陽の目を見る日は来るのだろうか?