GOEMON

レッドクリフ」に続いてテレ朝一押し映画。ホントは「グレンラガン」を見ようと思っていたのだが、何故だかわからない不思議な魔力に誘われて鑑賞。
とにもかくにもいろいろ言われてた前作「CASSHERN」よりも映像が明るめで掴みの部分もハデだし、見やすい映画という印象。このあたり、プロデューサーが変わっているのが大きいのかも。
しかしながらクライマックス以降、強烈なメッセージというか主張が見え始めたあたりでこっちの気持ちはトーンダウンしていくという。純粋なエンタテインメント映画としてカラッと終わる方法もあるはずなのに、監督はどうしてもこういう風にしたいらしい。その辺がちともったいない。
で散々言われるであろうCGについては、もはや実写ではなくアニメとかゲームのCGムービーの領域。特にアクション絡みのパート。多分コンテが実写の見せ方で描いていない、と思う。屋根伝いに疾走したり、兵士の大群の中でのバトル、塔内での立ち回りなど、ピュンピュン飛び回るようなハデなアクションがある一方、ガチンコの殴り合いになると普通っぽくなってしまうというのは、極端な話違うディレクターが撮っているのかと思えるほど。まだこなれていないのか? それとも別の理由があるのか不明だが、前後のつながりをもう一考して欲しかった次第。
で五右衛門の青年時代を「アギト」で太一を演じていた田辺季正、才蔵の青年時代を「電王」の佐藤健が演じているというのはスクリーンで見て驚く。あと広末涼子の子ども時代が福田麻由子になってしまうのがFIXになっているのが邦画っぽいポイント。そしてオープニングナレーションの朝コータローなる人物はいったい誰なのか? てっきり「レッドバロン」主題歌の人を思い出すもありえないことだしなぁ。
ちなみに撮影は東宝ビルトで行われたようだが、これが最後の公開作品ということになるのか、な?
とりあえず結論としては「CASSHERN」よりは普遍的な題材を取り上げていることもあり、一般向け映画かと思います。いろんな意味で。