仮面ライダーディケイド「ライダー大戦」

ぶっちゃけ10人目で、歴代ライダー総登場の総決算だと聞いて「ZX」じゃん、目だって緑だし! と思っていたが初っぱなで度肝を抜かれる。
クウガ、アギト、G3-X、龍騎ゾルダ、ファイズ、カイザ、サイガ、ライオトルーパー(バックパック背負って空まで飛んでる!)、ブレイドJフォーム、カリス、ギャレンJフォーム、響鬼威吹鬼、カブト、ガタックコーカサス、ザビー、電王ソードF、キバ(キバFでザンバットソード持ち!)、イクサなどのライダー陣に加え、ドラグレッダー、ドラグブラッカー、ジェットスライガー、サイドバッシャー、編隊飛行をするアカネタカ&響鬼を乗せたリョクオオザル、デンライナー、ゼロライナー(ゾルダと牛コンビ!)、キバだけでなくちゃっかり龍騎を乗せたキャッスルドランなどといった巨大キャラまで総動員したライダー大戦は今までのシリーズにないほどの掴み。主役陣はともかく脇役ライダーの登場基準は不明(ライオトルーパーはバイクに乗っていたけど、ゼクトルーパーは車移動なのでライダーじゃないってことですね!)だが、物量で押し切ることができるのは本当に凄いことかと。「ガオレンジャーvsスーパー戦隊」を思い出したヨ!。
でそれらすべて圧倒していたのがディケイド、というのも何とはなしにZXチック。でもディケイドの一番の能力は強いだけでなく、ほかのライダーの力を使えること。初っぱなからこれまた出し惜しみなしで、カブト、ファイズ響鬼に変身。クロックアップやオートバジン、音撃棒烈火といった技を使用する様は、当時を再現したエフェクトや効果音で懐かしくもあったりして(ただファイズエッジの効果音は?だったけど)。また変身時のディケイドライバーにあらわれる効果もカッチョイイ。この辺のセンスは田粼カントクっぽくもあり、あぁ素敵だなと素直に関心。あと変身時にはディケイドライバーのバックルを隠さず両脇を押し込むだけだけど、変身後は両腕をクロスさせるアクションを加えて差別化しているのもカッチョイイ。
そんな具合でスタートした本編は、説明も少なくとにかくアクションで押すというスタイルで、次々と「この世界」の状況を説明(第一回のアバンやAパートでライダーのアクションを披露してたのって「剣」くらい?だっただけに意外な時間配分かと。いわば今までの平成ライダーが一話かけて見せてきたことをAパートでやりきっちゃったんだろうなぁ)。
で復活した怪人たちもアンデッドにファンガイア、イマジン(ただし未契約)、ワーム、オルフェノク魔化魍、と固有の能力を描き分けていたのもナイス!(ただ一個、倒れている人たちを介抱、もしくは生死を確認せずに走り去る主人公は……?なのだが)
その一方、謎もあるわけで。特に紅渡とクレジットされた人の説明がすべてなんでしょうけど、九つの世界に仮面ライダーたちが生まれ、物語を云々というのは見てきた視聴者側の世界が壊れつつある、ともとれるのだが、そんなことより、それらが干渉して消滅しようとしているのを渡の仲間が止めているというのが描写はされてなくても何だかジーンときて、またいつか彼らが一緒に戦う様を見てみたい! と思ってみたり。
でも早速移動した世界、クウガの世界にいるのは見慣れた五代雄介ではなく、小野寺ユウスケという……公式HP曰くシリーズの一部を切り取ったものとはいえ、これらが後々どう影響するのか、気になるところ。ってゆーか、世界の崩壊を止めているのが渡たちで、旅した先にいるのがユウスケたちという差に、何があるか?というだけなのだが。
と理屈っぽく考えちゃった部分もあるけど、予告のクウガのフォームチェンジや地獄兄弟の登場など、単純にオモシロイ作品が楽しめそうで、何だか幸せな一年?の予感ですよ! 新しいキャラを丹念に描くというのもいいけど、物量の勢いはやっぱ違うことを再確認。



ただその一方、お披露目イベントの予告以外、TVでの露出がないシンケンジャーが不憫でもあるのだが……。