裁判員制度

先週のNHKでの特番からどうにもこうにも腑に落ちない制度。最高裁まで(負担を考えると二審まででも)裁判員がいるのかと思えば、一審だけとか。広島の事件でこの制度を見据えた方法で一審を進めるも二審で「審理を尽くしていない」というセルフ突っ込み的なオチとなったり、何じゃそれ?と思っていた。
でそれが実にいい加減なものであったか、今朝の「ウェークアップ!ぷらす」で確定。
http://www.ytv.co.jp/wakeup/index.html
※HPに記載されているのはVTR部分のみ


推進派のひとりがスタジオに出演していたのだが、司法に一般市民の声を反映させる「だけ」のことで、市民に負担を強いることを「責任を持つのは当たり前」だと(いうようなこと)を言いはなってくれたからだ。
その上、判決に市民感覚が無いからこうしたのだとも言うが、じゃあそれに対して司法のプロたちが何をしたか……市民感覚を養おうと努力したのか、裁判期間を短くするため人員を増やそうとしたのかなどと聞かれても明言せず(できないというのが正解な雰囲気だった)。ただただ「制度ができたからよろしく」的な発言に聞こえ、非常に不愉快。あげく裁判員に参加して、量刑まで決めようとも裁判官が三人いるうち、ひとりでも反対すれば裁判員の意見は反故にされるというのも馬鹿げている。じゃあ何のための制度なんだ? 単なるアリバイだよな、これ。


あと思ったのは、いくら身分素性を明かさずに裁判に参加しても、被告や傍聴人には顔がばれるよな。同じ県や地域に住んでいる人間から選ぶのだろうから、いつどこで会うかわからないし、また絶対ばれないと言うこともあり得ないと思う。報復や買収など、裁判員を守るためのプログラムは考え尽くされているのかも不安(裁判官に対する報復はない、もしくは少ないと思われるがそりゃ権力に守られているからであって、今の警察が裁判員すべてを守れるとは思えない。つか人数的に無理だろうし、むしろ危険かも)。


とりあえず司法の側は、仕事をせずとも給料やボーナスが貰えた上、身分が守られるような馬鹿げた制度を見直すことと、捏造された判決文すら見破れない裁判官が闊歩していることを、まず猛省した上で、三権分立の一角を担うことをあらためて考えて欲しいものだ。