大決戦!超ウルトラ8兄弟

最初に言っておく。わしは小6まで横浜の団地っ子だった。
それゆえ、オープニングの回想でもう掴まれてしまった……。なので冷静な目で見ていたかどうか微妙。
で、中身はスタッフ誰もが「お祭り」と言っているし、CMでもイベントムービーと謳っているので、そういうこと。パラレルワールドを全面に押し出すのはあんまり好きくないけど、平成三部作とウルトラ兄弟を一緒にするには仕方ない手段。
でも今回の映画のメインがティガ・ダイナ・ガイアの三人なので、「超時空の大決戦」という傑作があることを鑑みると「うーん」と考え込んでしまう……。
まぁ、でも燃えたことは間違いなく、ウルトラファンなら見ておくべき一本かと。
ついでに「特捜エクシードラフト」で光の戦士だった人が邪悪な影法師を演じるというのもシャレが効いている(そんなつもりじゃないだろうが)。
あと、新宿ピカデリーという松竹イチオシの劇場で公開して、前売りチケットを扱っているにもかかわらず、劇場版「トミカヒーロー レスキューフォース」の予告がかからなかったのはなぜ?(ティーザーでもでっち上げれば良かったのに)。単純にB社とT社の関係から遠慮した?
で、ここからグチ(微妙なネタバレ込み)。
ホントに「ティガ・ダイナ・ガイア&メビウス」というていの映画なので、ぶっちゃけマン、セブン、新マン、エースはドラマには絡むけど、ウルトラマンとしてはオマケ扱い。
しかも彼らが出る頃にはギガキマイラのみが相手なので、ほとんど空中戦&光線ぶっ放し。ミニチュア特撮&アクションは平成組に任せっぱなしなのがどうにもこうにも。
なので昭和四人組が出始めてから、「彼らが戦っている」という感動もへったくれもなく、一気に終了というのがつくづくもったいない。ここら辺、序盤で空中戦とはいえ、昭和組にじっくりとした見せ場があった「ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟」の方が文句なく○。

やっぱミニチュアセットでアクションする昭和四人組が見たかった。で、勢いでゾフィー、タロウ、レオ、アストラ、80、アグルが駆けつける!でいいじゃんよ。どうせやるならそこまで徹底してイベントにして欲しかった……。もちろん敵怪獣は今のモノだけでなく、(没になった)タイラントを足すとかすれば怪獣の方が有利に見えるだろうし。
まぁ予算を喰う特撮パートを増やすのが無理だったんだろうけど。
でもその特撮アクションのパートもやや単調だったような気が。もう少し、思い切った画作りが見たかった。あと新撮のはずの「グングン」(登場時の俯瞰のアレ)が揃ってイマイチなのはどういうことだ? 比較的再現されていた昭和組はともかく、平成三部作の方は「はい、これでしょ?」的な感じが……(特にガイア。カメラ上の突き抜けていくような感覚があったはず。大画面でのあれを期待していたんだけどなぁ)。
ということで、厳しい目で見るとどうしても「あと一歩」感があるんだよなぁ、好きだけど。
ともあれ、スタートダッシュはかなり良さそうなので、次作も期待していいんだよな?