クローズアップ

暑さから逃れるべく、涼むことを目的に映画館へ行き「日本沈没」を観る。
開幕早々「沈没」という事実が意外とあっさり明かされたり、外国との政治的なやりとりが少ないとか、いろいろ違いはあるけど、これは前みたいな群像劇ではなく、主人公周りを深く掘り下げて描くことで違いを明確にした、ということか。この辺が21世紀版としてのアイデンティティになるんだろうなぁ。
でもその抜け落ちた群像の部分*1がまたこのコンテンツの魅力であるような気もするわけで、その辺が旧作ファンの反感になっているんだろうなぁ。
あとパンフを見ていて「戦場まんがシリーズ」になぞらえているというのは納得。確かにあっちよりアレの方が活躍したわけだし、またカッコ良く見えたからなぁ。
それとラストでの海上大爆発連鎖は何となく「妖星ゴラス」のロケット噴射を思い出したりして(微妙なネタバレ?)。
それにしてもひとつの愛をきっかけに世界を大きく変えようとするというのは最近の流行りなのか?(この辺は近日中に書くことになるかも?)
なんてことを考えつつ、とりあえず昼間の豪雨にも遭遇せず、気持ちよく涼めましたヨ。もっとも一番涼しい気持ちになれたのは本編ではなく、予告で流れた「ラフ」の長澤まさみ市川由衣の水着だったりするのですが……いけませんか?

*1:旧作での東京大地震のシーンで火事は免れたけど水害に飲み込まれた家族や皇居に駆け込もうとする群衆、(似たようなシーンはあったけど)日本海から韓国へ渡ろうとするけど小野寺の忠告を無視したせいで津波に巻き込まれちゃう人々とか、こうした日本人の姿をひとつひとつ描いていくことで、国家に迫った恐怖をストレートに伝えていたと思う。でも今回はその辺のエキストラというか群衆の描き方が少ないので日本人への脅威とは見えづらい、と思うのですが。この辺は首相の扱いとか渡老人の有無も大きなところ。……書いてて気付いたが、つまるところ旧作は日本そのものが主役であったのに対し、今回は小野寺と阿部のカップルが主人公ということ、なのかな